NSE、推定Rs 30,000 crore超の国内史上最大IPOに向けDRHPを提出
ナショナル・ストック・エクスチェンジ(NSE)は水曜、最大148,905,525株の普通株式を対象とするドラフト・レッドヘリング目論見書(DRHP)をインド証券取引委員会(SEBI)に提出し、推定でRs 30,000 crore規模に上る国内最大の新規株式公開(IPO)への道筋を整えたと発表しました。
今回の公募は、2024年10月に実施されたヒュンダイモーターインディアのRs 27,859 croreの上場を上回る規模となる見込みであり、国内最大の取引所による大型売出しが実現すれば、インド資本市場における節目の出来事となる可能性が高いと見られています。DRHPによれば、今回の募集は額面Re 1の既存普通株式のみで構成される純粋な売付け(Offer for Sale)であると明記されており、株式の発行による新規資金調達を目的としない形で上場を目指していることが判明しました。
売出し株主の顔ぶれは機関投資家や政府系ファンドが中心で、ステート・バンク・オブ・インディア(SBI)が最大ブロックとなる2475万株を売却する計画であるほか、MS Strategic (Mauritius) Limitedが1600万株、カナダ年金計画投資委員会(Canada Pension Plan Investment Board)が1187万株の売却を予定しており、Aranda Investments (Mauritius) Pte. Ltd.やBank of Baroda、Stock Holding Corporation of India Limited、政府系保険会社といった主要投資家も相次いで保有株を売却に供しています。
DRHPに添付された財務諸表は過去3会計期間の業績推移を示しており、2026年3月31日に終了した会計年度の総収入はRs 187,133.70 millionで前年度のRs 191,768.31 millionからはやや減少したものの、2024年3月31日に終了した会計年度のRs 163,520.62 millionからは増加している点を明らかにしており、同年度の営業収益はRs 166,013.09 millionで前期比の変動を伴いながらも中期的には増勢を示しています。なお、コア・セトルメント・ギャランティー・ファンドへの拠出を除く総費用は2026年度にRs 59,999.03 millionへと増加し、前年度のRs 48,062.92 millionから上昇していることも記録されています。
こうした費用増や特別引当金の計上にもかかわらず、取引所の主要な収益性指標は一定の回復力を示しており、継続事業からの当期利益は2026年3月期でRs 101,795.29 millionとなり、2024年3月期のRs 84,064.80 millionからは改善している一方で、2025年3月期のRs 116,057.48 millionからは減少していることが明らかになっています。最終的な当期純利益は同期間でRs 103,020.61 millionに達し、その他の包括利益Rs 690.32 millionを合わせた総包括利益はRs 103,710.93 millionとなっている点も、投資家の評価材料となるでしょう。
この大型売出しは、BSE上場を実現するための複数年にわたる取り組みの集大成と位置付けられており、規制上の障害を克服した結果として実現に至った形です。今回のDRHP提出を受け、上場手続きの進展と売出し株主の保有比率変化が市場に与える影響は注目されるところであり、正式な上場が実現すればインド市場の資本流動性やガバナンスの議論を改めて喚起することが予想されます。(ANI)