ホーム ブラジル 市場、2026年末セリック見通しを年率14%へ IPCA上方修正と中東情勢で

市場、2026年末セリック見通しを年率14%へ IPCA上方修正と中東情勢で

市場、2026年末セリック見通しを年率14%へ IPCA上方修正と中東情勢で

※本記事はTHE NEWSのアルゴリズムを用いて執筆されています。

この記事の概要

市場はBoletim Focusで2026年末のセリック見通しを年率14%に上方修正した。中東の合意後でも燃料・食料価格が押し上げを続け、インフレと金融政策の不確実性が混在する中、Copomの利下げと相反する緊張が生まれている。ここまで動きが出ている金融政策の先行きは、果たして何を示すのか。

市場、2026年のセリック見通しを年率14%に引き上げ

市場は22日公表のBoletim Focusで、2026年末の基準金利セリック見通しを年率13.75%から14%へと上方修正したと示し、インフレと金融政策の不確実性が見通しに影を落としている形です。

その背景には、国内の公式インフレ指標である広義消費者物価指数(IPCA)の今年見通しが5.30%から5.33%へと引き上げられたことがあり、特に中東での戦争終結に向けた合意発表後であっても燃料や食料品価格の上昇が続いているため、年末までのIPCA見通しが15週連続で上方修正されたという事実が重なっています。

IPCAの短期動向を詳述すると、5月には食料品の価格上昇が公式インフレを押し上げ、当月の上昇率は0.58%となり、ブラジル地理統計院(IBGE)によれば直近12か月累計のIPCAは4.72%に達して既に中央銀行の目標上限4.5%を上回っている状況です。

目標設定の枠組みを確認すると、国家金融審議会(CMN)が定めるインフレ目標は3%で許容幅が上下それぞれ1.5ポイントとなっており、この枠外での物価上昇が続くことを受けて、中央銀行はセリックを主要手段としてインフレ目標の回復を図っているという点が重要です。

金融政策の現状を整理すると、現在のセリックは金融政策委員会(Copom)によって年率14.25%に設定されており、先週の会合では満場一致で0.25ポイントの利下げが決定されたものの、これは3回連続の利下げであり、直前の2025年6月から今年3月までの期間は年率15%に据え置かれていたことから、最近の利下げはインフレの低下を受けた対応である一方、中東情勢に伴う物価上昇が利下げのペースを鈍らせていると評価されています。

その上でCopomは、武力衝突停止の合意条件や既に現れている影響の帰結に不確実性が残る点が今後のセリック調整判断に影響を与えると指摘しており、市場参加者は8月4、5日の次回会合を年内最後の利下げと見なしているため、実際の利率軌道は今後の経済指標次第であるとの見方が支配的です。

中期の見通しとしては、Boletim Focusで市場は2027年のセリックを年率12%、2028年を年率10.25%、2029年を年率10%と予想しており、同時に今年のブラジル経済成長見通しは1.96%から1.98%へとわずかに上方修正され、2027年の国内総生産(PIB)は1.7%で据え置かれ、2028年と2029年は共に2%の拡大が見込まれています。

実体経済の現況を補足すると、2026年第1四半期の経済は2025年第4四半期比で1.1%の成長を示し、IBGEの12か月累計でも2%の拡大となっており、2025年通年では農牧業の好調を背景にPIBが2.3%成長して5年連続の拡大を達成したことが明らかになっています。

最後に、金利の循環的影響を整理すると、金利が上昇あるいは長期間高止まりすればクレジットコストが上がりカード決済や分割払い、住宅ローンの負担増を通じて消費の勢いがそがれて経済拡大を抑制する可能性がある一方で、セリックが引き下げられればクレジットが安くなり生産・消費が刺激される反面インフレ抑制が緩むというトレードオフが残っており、今後は物価動向と中東情勢の行方、そして8月会合までに出る各種経済指標が政策見通しを左右する見通しです。

付記として、為替見通しは今週のFocusが年末1米ドル=R$5.20、2027年末にR$5.27を予想している点も、輸入物価やインフレ見通しに対する感度を通じて政策判断に影響を及ぼしうる要素です。

TH
THE NEWS 記者
THE NEWS 編集部 2026年6月22日
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