モディ首相、ラージャスターン・グジャラートで大型開発群を一斉起動
モディ首相は7月4日、ラージャスターン州とグジャラート州を訪れ、航空やエネルギー、輸送、半導体など多分野にわたる大規模プロジェクトの起工・献納・開所を行いました。
首相行程は午前のジョードプルを皮切りにバロトラを経て、夕刻にアーメダバード近郊サナンドへと移動し、各地で施設の開所や起工式に出席したうえで公衆集会や演説を行う日程となっており、ジョードプルでの新ターミナル開所、バロトラでの約₹1.06 lakh crore相当のプロジェクト群の献納、そしてサナンドでのCG SemiのOSAT施設開所という流れを経て、改めて国の成長戦略を強調した形です。
ジョードプルでは首相が新たに整備された23,000平方メートル超、年間200万旅客処理能力の新ターミナルビルを開所するとともに、地域航空振興策である改訂版UDANスキームを発表し、「Ude Desh Ka Aam Nagrik」のビジョンの下で今後10年間に₹28,840 croreを配分して滑走路整備やヘリパッド建設、地域航空会社支援のためのVGFなどに投じる計画を示しました。
バロトラでの起工・献納は総額約₹1.06 lakh crore規模のパッケージで、首相はこの場でインド初のグリーンフィールド統合精油・石油化学コンプレックスを国に献納し、HPCLとラージャスターン州政府の合弁で約₹79,450 croreを投じて設立された年間9 MMTPAの精油所は、石油化学能力2.4 MMTPA、ネルソン複雑度指数17、石油化学生成割合26%超といった技術指標を備え、輸入依存の低減と地域産業の柱となることが期待されています。
またバロトラでは都市交通や鉄道、道路整備も打ち出され、ジャイプール・メトロ第II期の起工式では北南方向の41km、36駅の回廊整備と総額約₹13,000 crore超の投資が示され、これにより主要住宅・工業・商業ハブを結びつける公共交通の利便性向上と都市圏の輸送能力増強を目指すことが明らかにされました。
鉄道と道路ではチュル・サドルプル間58km、チュル・ラタガル間46kmの複線化を合計約₹900 croreで献納し、貨客輸送の定時性と容量を高める一方で、NH-125Aジョードプル環状道路の4車線化約₹740 croreの開所により地域間連結性と道路安全の向上を図ると説明されました。
再生可能エネルギー分野ではSJVNの1,000MWビーカナー太陽光発電所(約₹5,500 crore)やNHPCの300MWカルニサール・ビーカナー太陽光発電所を献納するとともに、REZからの電力を統合するための約530km、約₹1,900 crore超の送電システムの起工を行い、太陽光モジュール・セルの国内調達を活用して安定供給とクリーン電力の拡大を図る意図を示しました。
加えて、州政府部門で新たに採用された約54,000人の若者に採用通知書を配布し、教育や医療、行政など複数分野での人材配置を進めることで地域の雇用創出と公的サービスの強化を図る政策の一環であると位置付けられています。
訪問の最終段となったグジャラート州サナンドでは、約₹7,500 crore超を投じたCG Semiのアウトソーシング半導体アセンブリ・検査(OSAT)施設を開所し、India Semiconductor Mission(ISM)に基づき承認された初期の半導体製造関連施設の一つとして、アセンブリやウェハー選別、検査、パッケージ設計、故障解析などの機能を備え、商業稼働時には年間最大で50億個の半導体チップ製造能力を見込み、自動車や通信、AI、IoT分野への供給基盤強化に寄与する節目と位置付けられました。
こうした一連の発表は、地場産業の競争力強化とインフラ整備を通じた地域経済の活性化を狙うものであり、首相は各地での式典や演説を通じて、国内生産の拡大と雇用創出を重ねて強調したとの見通しです。