ホーム 中国 長征-10B初飛行で第一段海上ネット制御回収成功 再使用技術で商業打ち上げ加速か

長征-10B初飛行で第一段海上ネット制御回収成功 再使用技術で商業打ち上げ加速か

長征-10B初飛行で第一段海上ネット制御回収成功 再使用技術で商業打ち上げ加速か

※本記事はTHE NEWSのアルゴリズムを用いて執筆されています。

この記事の概要

海南・文昌で行われた長征-10B初飛行は、搭載物の軌道投入とともにロケット第一段の史上初となる海上ネットによる制御回収に成功した。六分に及ぶ帰還飛行の末、四脚塔を備えた海上プラットフォームの十字形高強度網が無人・完全自動で第一段を捕獲したという。再使用化による商業競争力の強化や有人・深宇宙計画への影響が予想される中、ここから何が動き出すのか——この動きが意味するものとは。

長征-10B初飛行で第一段の海上ネット制御回収に成功 中国が再使用ロケット技術で一歩前進

海南省文昌の海南商業宇宙船発射場から7月10日、長征-10B運搬ロケットの初飛行が行われ、搭載物の所定軌道投入とあわせて、ロケット第一段の史上初となる制御回収が海上プラットフォーム上のネットによって成功裏に完了しました。

打ち上げ後に第一段と第二段が分離したのち、第一段は遊弋と姿勢制御、動力および空力による減速という六分間に及ぶ過酷な帰還飛行を経て精密な着弾を実現し、その後、機上のフック機構と連動する世界初の十字形高強度緩衝制止網システムを介してネット捕獲され、回収は無人の完全自動プロセスで行われたと発表されています。

今回採用された海上ネット回収方式は従来の着水・着陸方式と一線を画し、チェン・ムーイェ氏(中国航天科技集団、CASC)は、ネットベースの回収が機上構造の簡素化と重量削減をもたらし、結果としてペイロード能力を高める一方で、着陸偏差への適応性を高めて捕獲ウィンドウを実質的に拡大するとの見解を示しました。

このシステムの基盤となる海上プラットフォームは中国運載火箭技術研究院(CALT)により2025年11月に引き渡されており、全長144メートル、幅50メートル、満載排水量2万5000トンの同船に塔状構造が四脚で固定され、各隅に配置されたLiDARユニットがロケットの位置と姿勢を自動追跡、特殊ケーブルで運動エネルギーと位置エネルギーを吸収することで網内でロケットを静止状態に保持することが、シュ・シュエレイ氏の説明によって明らかになりました。

長征-10Bは高さ約63メートル、直径5メートルの再使用可能な液体燃料ロケットで、離陸推力は約890トン、離陸質量は約760トン、再使用構成時の低軌道(LEO)ペイロード能力は16トンとされ、チェン氏は同機が商業打ち上げ市場に向けて大規模な衛星コンステレーションや大型商業衛星の投入を支えるとともに、再使用性によって打ち上げコストを大幅に削減し得る点を強調しました。

一方で、CASCは長征-10Cの集中的な開発を進めており、長征-10A、10B、10Cの三機種が中国の宇宙輸送システムの主柱を形成するとの見通しが示されており、専門家のロン・レハオ氏は、これらが高頻度の再使用打ち上げを牽引しつつ次世代有人ロケット計画や深宇宙到達の拡大に寄与すると指摘しました。

今回の成功は、中国の再使用ロケット技術における技術的節目を意味しており、商業宇宙分野での競争力強化と定常的な再使用打ち上げの加速、さらには次世代有人宇宙開発へとつながる道筋を鮮明にした形です。

TH
THE NEWS 記者
THE NEWS 編集部 2026年7月10日
関連記事