米、対ブラジルの国家非常事態をさらに1年延長
ホワイトハウスは28日、対ブラジルの国家非常事態をさらに1年間延長すると発表しました。
この発表は28日に公表され、29日付のフェデラル・レジスターに掲載されるとともに議会へ送付され、延長は少なくとも2027年7月30日まで続く見通しです。
ホワイトハウスは、2025年7月に発令した大統領令14323を正当化した状況が依然として存在するとして延長の根拠を示しており、同文書ではブラジル政府の政策や行動が米国の国家安全保障や外交政策、経済に対して「異例かつ特別な」脅威をもたらすと断じています。
これに関連して、文書はブラジル当局が米国の経済に干渉し、人権を侵害し、米国市民の表現の自由を制限していると指摘し、こうした行為が米国の市民や企業の保護に関する利益を損なっていると述べています。
また、最高連邦裁判所(STF)の一連の決定に触れ、インターネット上のコンテンツ削除や示威行為に対する逮捕を「検閲」の例として挙げ、こうした動きが引き続き米国の利益に対する脅威を示すとしています。
加えて、ある元大統領やその家族、支持者が政治的迫害の対象になっているとの主張を改めて掲げ、ホワイトハウスはそれが法の支配の弱体化とブラジルにおける人権侵害につながっているとの認識を示しました。
今回の延長は、同大統領令の発出以降、両国間で緊張が高まった経緯を踏まえたものであり、その間にトランプ政権は商業調査の開始やブラジル産品への関税課税、デジタルプラットフォーム上のコンテンツ調整への圧力、さらにはSTFの決定に対する公的批判といった一連の措置を講じ、それらは維持・拡大されてきました。
これに対しブラジル政府は米国当局との外交交渉を強化する一方で、関税措置が国際貿易ルールに違反するとして世界貿易機関(WTO)に提訴し、行政府関係者はブラジルの司法が独立していると繰り返し主張、STFも自らの決定が憲法および国内法に従ったものであると擁護しています。
記事掲載時点でブラジル政府は28日の延長発表についてコメントしておらず、詳細はTVブラジルの番組『Repórter Brasil Tarde』の報道によります。