EU、ロシア産エネルギーの排除を堅持
欧州委員会は8月4日、ブリュッセルでのブリーフィングで、ガス調達や電力供給の困難が続く中でもEU市場からロシアのエネルギーを完全に排除するという目標を堅持する考えを改めて示し、制裁の着実な履行に向けた取り組みを継続する意向を明らかにしました。
報道官のアンナ=カイサ・イトコネン氏は「我々の目標は欧州市場からすべてのロシアのエネルギーを排除することであり、この戦略を成功裏に結実させる道を順調に進んでいる」と述べるとともに、欧州委員会が引き続きロシア産石油に対する完全かつ恒久的な貿易禁止に取り組んでいることを確認し、既にロシア産石油の購入はEU制裁の対象となっているがハンガリーとスロバキアが例外となっている点については、同委員会が両国の他の供給源への切り替えを支援していると説明しました。
イトコネン氏はまた、熱波による河川の記録的な低水位を受けてハンガリーのパークス原子力発電所が停止した事例に関しては、現時点で欧州全体の電力供給に対する脅威とは見ていないとの認識を示し、こうした個別事象への対応と並行して制裁の実効性を確保する姿勢を強調しました。
一方で、Gas Infrastructure Europe(GIE)のデータに基づくTASSの計算では、熱波とLNG輸入の減少を背景に、7月の欧州の地下貯蔵施設(UGS)への純ガス注入量が6年ぶりの低水準に落ち込み、月末時点のUGS充填率が56.88%と過去5年平均を16.31ポイント下回り前年の68.6%を下回ったことが明らかになりました。
具体的には、7月の欧州貯蔵施設からのガス引き出しが4年ぶりに初めて10億立方メートルを超え(前年同期比55%増)、一方でUGSへの注入は2年ぶりの低水準で96億立方メートルにとどまり、結果として7月の総純注入量は前年より21%少ない85億立方メートルという6年ぶりの低水準にとどまったということです。
今後は制裁の履行と供給源の切り替え支援を継続する見通しです。