ブラジル、アルゼンチンとの大使級関係を公使級へ格下げと発表
ブラジルはアルゼンチンとの外交関係を大使級から公使(臨時代理大使)級へ格下げすると発表しました。
ロイター通信によりますと、ブエノスアイレスに駐在するブラジル大使フリオ・ビテリは、ハビエル・ミレイがテレビ局のインタビューでブラジル大統領を再び侮辱したことを受けて首都に戻らないことになり、外務省はこれを踏まえた外交関係の格下げを決定した形です。ビテリ氏は先月末にも帰国を命じられており、今回の措置は一連の外交的摩擦の流れを受けた対応であるとされています。
同時に、ブラジリアに駐在するアルゼンチン大使ダニエル・ライモンディにも関係格下げの通知が行われており、両国は今後、大使ではなく公使レベルでのやり取りに限定される見通しです。
ブラジリア大学の国際関係学教授ロベルト・ゴウラルチ・メネゼスは、ミレイ大統領が戦略的パートナーシップよりも極右のイデオロギー的議題を優先しており、その結果、前例のない外交危機が生じていると指摘しており、こうした発言は、メルコスール内での立場や域外パートナーとの協議に影響を及ぼしかねないとの認識を示しました。さらに、教授は、メルコスールの他の加盟国やブロックのパートナーが今回の事態をどう受け止めるかも重大であり、ブラジル政府はアルゼンチンのみならず他の加盟国と十分に連携したうえで欧州連合側と協議を継続していく必要があると述べています。
経済面では、両国の結び付きの深さが浮き彫りになっており、昨年の両国間貿易は310億ドル規模で前年比13%増となり、このうちブラジル側に約50億ドル超の黒字が計上されていましたが、今年上半期に限るとブラジルからアルゼンチンへの輸出は19%超の減少を示し、逆にブラジルのアルゼンチンからの輸入は約4%増加するなど、貿易の構図にも変化が現れているとのことです。
こうした局面はメルコスールや欧州連合との協定の運用にも影響を及ぼす可能性があり、外交的摩擦が長引けば経済実務にも波及しかねないという見方が出ています。