RBIのFCNR(B)で外貨流入加速、ジェフリーズは年末に向け80〜100億ドル規模を予測
インド準備銀行(RBI)が6月5日に導入した外国通貨非居住者銀行預金(FCNR(B))スキームはこれまでに410億米ドルを動員しており、9月30日の終了時までに流入が800〜1,000億米ドル規模に達する可能性が高いと、世界的ブローカーのジェフリーズが報告しました。
ジェフリーズは、同スキームが銀行に対して非居住インド人(NRI)からの新規FCNR(B)預金に優遇的なスワップ手当を提供する仕組みであり、こうした優遇措置を背景に市場の反応は予想を上回っていると指摘し、強い外貨流入がインドの対外ポジションを改めて強化するとの見方を示しました。
報告は、これまでの流入が410億米ドルに達している一方で、スキーム終了前に倍増するとの見通しを示しており、こうした強い流入は年初に弱含んだルピーを安定化させる効果が期待されると述べ、実際にルピーは5月に対米ドルで96.96の安値を付けたものの、評価時点では95.17で推移していると指摘しました。
ジェフリーズはまた、今回の措置が1993年と2013年に続く三度目の同種の動員スキームであることを指摘し、多くのNRIが積極的に参加しているとの市場フィードバックを挙げる一方で、一部投資家がリターン向上を目的にレバレッジを活用しているとの示唆は公式統計ではなく市場情報に基づく所見であると留保しました。
加えて、政府が6月上旬に外国投資家に対してインド国債の利子所得を非課税とする措置を講じて以降、インド国債へのネット流入は87億米ドルに達しており、ジェフリーズはこうした政策パッケージが資本流入見通しを一段と強化しているとの認識を示しました。
国内側の経済指標にも好材料があり、銀行貸出の伸びは前年同期比で17〜18%へ加速しているとの報告は、法人向け貸出が約20%増とけん引役を果たしている点を挙げ、農業向け貸出17%増、リテール向け貸出16%増という内訳とともに、自動車や住宅の需要が堅調に推移していることが国内経済活動の勢いを裏付けていると伝えています。
これらを踏まえ、ジェフリーズはFCNR(B)スキームと国債非課税措置の組み合わせが短期的には外貨調達を通じてルピーの防衛に寄与するとみており、今後の鍵はNRIの参加継続と市場参加者のレバレッジ動向、そして世界的なボラティリティの収束状況にあるとの見通しを示しました。