補足法案PLP114/2026、燃料税引き下げなどを盛り込み上院で可決、大統領署名へ
補足法案PLP114/2026は、ディーゼル油、バイオディーゼル、ガソリン、エタノール、航空用ケロシンに対する連邦税の引き下げを柱とする内容で、12日夜の上院本会議で賛成61票、反対2票の圧倒的多数で可決され、現在、大統領の署名を待つ段階に至っています。
同じ文案は可決の数時間前に下院を通過しており、政府と国会指導部との協議を経て合意が形成されたことで今回の迅速な前進が可能になった形で、ルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ大統領と上院議長ダビ・アルコロンブレがアルボラーダ宮殿で会談し、制度関係長官ホセ・ギマランイスや上院の政府リーダー、テレーザ・レイタオンらも参加して合意に至ったとされています。
法案の主目的は、中東での米国とイランの軍事的対立により主要海上輸出ルートが閉鎖され原油バレル価格が急変動したことに端を発する国内の燃料価格上昇の影響を緩和する点にあり、こうした狙いのもと議員らは適用範囲を拡大してエタノール生産や農業用肥料、重要鉱物・希土類の調査支援といった各分野に税制上の優遇措置を付与する条項や、2027年に国内で開催される女子サッカーワールドカップの主催者であるFIFAに対する税負担軽減までを盛り込んでいます。
歳入の減少については、文案が想定する補填手段として、年初からの原油価格上昇によりロイヤルティやその他分配金が増加したことで連邦が得た臨時的な収入増で補填される見通しが示されており、政府の統計では2026年1月から3月の連邦歳入が280億レアルに達し、2025年同時期の90億レアルに対して実質成長率が200%を超えたことがその根拠とされています。
エタノールに関しては業界からの要請を踏まえ、原油価格の高騰がガソリンやディーゼルへの補助金によって非化石燃料の税制上の優位性を損なうのを防ぐことを目的に、ガソリンの連邦課税が30%以上引き下げられた場合にはエタノールの税率をゼロに引き下げる規定を設けたほか、加水エタノール生産者に対する価格差補填として政府が最大12億レアルの補助金を付与すること、さらにエタノール生産者(協同組合を含む)は連邦歳入庁への債務を最大7億5千万レアルまでPIS/PasepおよびCofinsのクレジット残高で相殺でき、その相殺額は資格のある納税者の2025年における加水エタノール生産割合に比例する仕組みとする点が盛り込まれています。
農業分野や鉱物資源向けの措置としては、企業がIBSおよびCBSの支払い停止の対象となるための輸出収入上限を現行の50%から30%へ引き下げる規定のほか、肥料や原材料、再鉱化剤およびバイオインプットの国内生産に対して2027年から2031年の間に連邦が最大50億レアルの税額控除を付与できる枠組みを設け、控除は年最大10億レアルであり金額は国内生産支出の最大20%に相当すると定める一方で、肥料などの開発プロジェクト向けの貨物を船隊更新のための追加運賃(AFRMM)から免税とすることで歳入放棄は年最大2億レアルに上る見込みとしています。
そのほか法案には、防衛省の支出を将来の予算から差し引く形で財政支出上限の外で最大25億レアルまで拡大することや、2027年に予定されていた保健および教育の一時的支出を最大30億レアルまで前倒しして実施できるようにする項目が含まれており、政府との協議でまとめられた文案は政府の隔月の収支報告で財政赤字が見込まれる場合に特定支出の増加を財政枠の限度に連動させるトリガー規定を置くことを明記しています。
トリガーが作動した場合には、連邦直轄区憲法基金(FCDF)や国立科学技術開発基金(FNDCT)といった基金の調整は翌会計年度においてインフレ率の変動と最大でさらに2.5%までの割合でしか行えなくなり、同じ仕組みは現在連邦の純流入収入(RCL)に対して15%および18%と定められている保健および教育の憲法最低支出の増加を抑制する可能性があり、法案はRCLの算定式自体を変更するものではないものの、石油由来の臨時収入が自動的にRCL連動の支出を膨らませるのを防ぐため、財政赤字が示された場合にはこれらの支出増もインフレ調整の範囲内で最大2.5%までに制限されることになります。
補足法案の採決は計画省および財務省が参加する政府と国会指導部との合意に基づいて実現したもので、国会は議会休会後の今週、議場および委員会での採決に向けた集中的取り組みとして立法日程を再開しており、下院および上院の議長によれば選挙前の集中的取り組みは8月10日から14日と8月31日から9月3日の2回に分けて実施され、合計で約2週間の取り組み期間となる予定です。