ブラジルと米国、関税巡る貿易交渉を来週再開へ
ルラ大統領とトランプ大統領の電話会談を受け、来週、ブラジル側と米国通商代表部(USTR)が関税を巡る貿易交渉の再開に向けて会合を持つ見通しです。
開発・産業・商業・サービス省(MDIC)のマルシオ・エリアス・ローザ大臣や外務省(MRE)の代表らが参加する会合は、プラナルト宮によれば、金曜に両大統領が約1時間20分に及んだ友好的な電話会談を行ったことを受け、USTR側からの連絡を踏まえつつ両政府チームが日程を調整する形で来週開かれる見込みです。
交渉再開は、米国がブラジル産品に課した関税によって生じた貿易紛争のさなかに、ブラジリアとワシントンの間で新たな対話のチャンネルを開く性格を帯びており、森林伐採や優遇協定、知的財産、汚職対策、Pixやエタノール、強制労働に関連する輸入問題など、米側が措置の根拠として挙げた複数の論点について協議の場を復活させることが想定されています。
ルラ大統領は電話会談で、関税はブラジルにも米国にも被害を与えると指摘し、両国間の商取引関係を維持するためには対話が道であるとの立場を示したうえで、米国政府が示した根拠には正当性が乏しいとの見解を表明し、これに対してトランプ大統領は商業関係の維持の必要性に同意するとともに、交渉継続のために高位の関係者を指名する意向を示唆したとプラナルト宮は説明しています。
両首脳は関税問題に加え、安全保障や組織犯罪対策における協力についても議論し、ルラ氏は犯罪組織が脆弱な住民に圧力をかける一方でテロ組織とは同列に扱うべきではないと強調し、財務的窒息措置を含むブラジルの対抗措置として約170億レアル相当の差し押さえが行われたことや、Lei Antifacçãoの導入、マナウスにおけるアマゾン国際警察協力センターの創設など具体的取り組みを提示したと伝えられています。
両者はまたウクライナと中東での戦争についても触れ、ロシア・ウクライナ紛争については交渉による解決の必要性を擁護したうえで、ルラ氏は国連安全保障理事会の不作為を批判し、外交的代替案を議論するための理事会の臨時会合招集を提案したこと、さらに会話の中でトランプ氏がイランに関する米政府の見通しにも言及したことが報告されています。
MDICとMREは共同声明で、両大統領の合図が貿易の行き詰まりを解消するための新たな機会を生むと評価しており、来週の会合にはローザ大臣や外務省の代表に加えUSTRの代表が参加する見込みで、実務レベルでの詳細な議題整理と双方が提示した懸念点の検証を通じて交渉再開の行方を左右する重要な節目となる見通しです。