ブラジル7月の消費者物価は0.07%下落、食品安が主導し12か月累計は4.44%で目標幅に回帰
ブラジル地理統計院(IBGE)が11日に公表したところによりますと、7月の全国消費者物価指数(IPCA)は0.07%の下落で着地し、これにより12か月累計は4.44%となって政府が定める目標範囲に戻ったということです。
この7月の数値は中央銀行のフォーカス調査(Boletim Focus)が予測していた0.07%と一致しており、市場はなおも2026年末のIPCAを5.02%と見込んでいる一方で、IBGEの発表は1月から7月までの月次推移が0.33%、0.70%、0.88%、0.67%、0.58%、0.16%、0.07%と続いていることを改めて示しました。
価格の動きでは、食料品・飲料が0.67%の下落(寄与度は-0.14ポイント)と家計の買い物かごで最も大きな落ち込みを示し、特に家庭内で消費される食料が7月に1.14%安となったうえで、塊茎・根菜・野菜のサブグループが-16.15%と大幅に下落したことが全体のデフレを牽引しました。
具体的な品目ではトマトが-29.09%(寄与度-0.10ポイント)、ジャガイモが-19.59%(-0.06ポイント)、ニンジンが-14.41%(-0.01ポイント)、挽きコーヒーが-2.45%(-0.01ポイント)といった下落が目立ち、IBGEはコーヒーについて過去12か月の下落率が-17.2%に達し、1994年のレアル導入以降で最大になっていると強調しています。
IBGEの分析官フェルナンド・ゴンサルヴェスは、食料価格の低下について「気候がより好条件になったことによる供給増の反映だ」と説明しており、背景には作物の生産性向上や供給過剰の局面があると指摘しています。
一方で電力料金は3.09%の上昇となり、月間で個別に最も大きな上昇寄与(0.13ポイント)を示したが、IBGEはこの要因をサンパウロ、ポルトアレグレ、クリチバでの料金改定に求めており、フェルナンド氏もAneelが承認した『イタイプー・ボーナス』として知られる割引の適用で8月には消費者負担が和らぐ見通しだと指摘しています。
輸送カテゴリーでは航空運賃が11.67%上昇した一方で燃料は全体で1.44%下落し、内訳ではエタノールが-2.26%、ガソリンが-1.37%、ディーゼルが-1.22%、容器用ガスが-0.08%となっており、こうした差異が各地域での物価平均に影響を与えています。
また、377の調査対象品目のうち値上がりを示した品目の割合を示す拡散指数は50%で、半数が値上がりしたことを意味しており、IPCAの集計は最低賃金1倍から40倍の世帯の消費を想定した377のサブ項目を基に主要都市圏で価格収集を行う方式であるとIBGEは説明しています。
価格収集はベレン、フォルタレザ、レシフェ、サルヴァドール、ベロ・オリゾンテ、ヴィトリア、リオデジャネイロ、サンパウロ、クリチバ、ポルトアレグレの10大都市圏に加え、ブラジリアやゴイアニア、カンポ・グランデ、リオ・ブランコ、サン・ルイス、アラカジュの州都計16都市で実施されており、この地域差が最終的な全国平均に反映される形です。
政府のインフレ目標は3%で許容幅は上下1.5ポイントのため許容範囲は1.5%から4.5%となり、IPCAは5月の4.72%と6月の4.64%で上限を超えていたことから、今回の7月の数値は目標幅への回帰を示唆しているものの、市場見通しが示す2026年末の見込みを踏まえ、今後の推移が引き続き注目されるというのが現状の評価です。