ロシアでデジタルルーブルの本格展開が始動
モスクワ、9月1日発:ロシアは1日、大規模なデジタルルーブルの展開を開始し、大手銀行や小売業者が取引インフラを開放して個人利用が選択可能になりました。
デジタルルーブルは現金と非現金に並ぶ「第三の通貨形態」であり、ロシア中央銀行が開発した新たな技術基盤を通じて現金を伴わない支払いや送金の進化の次の段階を示すものだと説明されています。導入は段階的に進められ、まずは国内最大手の銀行が顧客向けにデジタル国通貨での取引を提供し、中央銀行はすべての信用機関が2028年9月までにシステムに参加する予定だとしています。
中央銀行は、個人のデジタルルーブルによる支払いや送金を当面すべて無料で提供する一方で、企業には今年末までの猶予期間を設け、その期間中は支払いや送金に手数料を課さないと明らかにしました。こうした措置を受けて中央銀行は、2027年から個人事業主と企業に手数料を導入する方針を示しており、その料金は決済市場で最も低い水準の一つに設定される見通しだとしています。
利用に当たっては中央銀行のプラットフォームで口座を開設する必要があり、口座開設はプラットフォームに接続する銀行のモバイルアプリに表示される「デジタルルーブル」欄を通じて行えるとされています。個人と企業はそれぞれ一つの口座に限定される一方で、個人事業主は個人用と事業用の二つの口座を持つことが可能で、個人は銀行口座から月額最大30万ルーブル(約3,476ドル)までデジタルルーブル口座に資金を供給できるのに対し、企業には資金供給の上限が設けられていません。
また中央銀行は、個人と企業の双方がデジタルウォレットの残高全額を制限なく利用できる点を強調しており、段階的導入と手数料体系の設計は決済市場の移行を円滑に進める狙いがあるとの説明を示しています。