JCRがインドのソブリン格付けをBBB+からA-へ引き上げ、成長と財務改善を評価
格付け会社JCRは水曜、インドのソブリン格付けを堅調な経済成長と改善された財務指標を踏まえて安定的見通しで従来の『BBB+』から『A-』へと1段階引き上げました。
JCRはインド経済が堅固な個人消費と公共投資に支えられ、おおむね7%前後の高い成長率を維持している点を強調し、こうした高成長が中期的な債務履行能力の向上に資するとの認識を示しました。これに関連して、デジタル公共インフラの整備や物品・サービス税(GST)の導入といった政策が生産性向上と経済発展に資していることを評価しており、政策の着実な実施が成長の基盤強化につながったとしています。
同機関は金融セクターの改善も格上げ判断の重要な要素と位置付け、ノンバンク金融セクターの財務基盤強化が近年の金融システム全体の健全性改善に寄与していると指摘しました。銀行部門についても言及し、総不良債権比率(GNPA)が2026年3月末時点で1.8%に低下した点を挙げ、同機関はこの改善を破産・倒産法(IBC)の定着、政府による資本注入、インド準備銀行(RBI)による監督強化といった要因に帰しています。
JCRはインド共和国の外貨建ておよび自国通貨建て長期発行体格付けを1段階引き上げて『A-』とし、併せてカントリー・シーリングも1段階引き上げて『A』としました。従来の『BBB+』からの引き上げは、JCRの評価基準で債務履行の確実性が一段と高いことを意味しており、同機関は格付けの差異が示すリスクと確実性の水準を明確に区分しています。
こうした評価は国際的な動きとも整合しており、先月にはS&Pとフィッチの2機関がインドの投資適格を維持しているほか、経済指標も裏付けています。インド経済はFY’27の6月四半期に7.8%の成長を記録してRBIの7%見通しを上回り、FY’26通年でも7.8%の高成長を示しました。
今後は政策の継続的な遂行と財政健全化が外資流入や借入条件の改善の鍵となる見通しです。